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2007年5月17日 (木)

ザブ・ハーニーが知った飲み物

コーヒーがイスタンブールにも広まり、多くのイスラム都市でも人気を博した16世紀の後半、今の私たちと同様に、初めてコーヒーを飲んだとされる「聖職者オマール物語」に疑問を持つ学者がいました。

その学者アル・ジャズィーリーは、コーヒー関連文献の真の先駆者で一世代前のアル・ガッファールの説を最も信頼できるものとして紹介しています。

その中で、アル・ガッファールは、「16世紀初頭、カイロに住んでいた頃に、イエメンで流行り始め、祈祷の間中眠らずにいられるようにとスーフィー僧侶が使っていたカフワという飲み物のことを初めて知った」と証言し、それを切っ掛けに詳しい調査を行って、コーヒーの紹介・普及に貢献したのが≪宣教活動で東アフリカに出かけたザブ・ハーニー≫だったと結論付けたとしている。

しかし、ザブ・ハーニーが東アフリカでコーヒーを知ったのなら、当時既に東アフリカでコーヒーの飲用がみられたということになる。

その点に疑問を持ったアル・ジャズィーリーは、独自の調査を行い、ザブ・ハーニーが知った飲み物は<カフタという木の葉からつくるカート>だったのではないかと新しい結論を導いた。

おそらく、アル・ジャズィーリーは、その時既にイエメンのスーフィー派僧侶たちが、カフワと称するカートを飲んでいたことを知らなかったのだろう。

そして、そのことを学んでる私には、ザブ・ハーニーが知った飲み物は<ブンの木の果実皮殻から煮出して作るモノ>で、カートと同じように覚醒作用があり、カフワとして飲用できる新しい飲み物を発見した話しだと分るのです。

つまり、ザブ・ハーニーの時代にカートが欠乏し、東アフリカで見つけたブンの果実を用いて新しいカフワを作り出し、広めたのが彼だったのです。

そして、何回も云うように、それは現在のコーヒーとは違って、紅茶のような皮殻を煮出してつくるギシルなのです。

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