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2007年2月15日 (木)

ペーパーとネルの保水量の違い

「コーヒーを美味しく淹れる」方法で模索してます。私は淹れるのが専門の喫茶店のオーナーでなく、煎る方が専門の焙煎屋なのですが、どうしても解明しておきたい衝動に駆られています。

ここ数日の内容と一部重複しますが、コーヒーを淹れる器具の代表的なものは、ハンドドリップで使われる≪ドリッパー≫と称されるものです。メーカーとしては西ドイツ製のメリタ日本製のカリタの二つが有名です。

メリタは浸漬法といってサイフォンと同じ抽出原理で、ドリッパーの底穴が1つ開いてますが、カリタは透過法で抽出することが美味しいコーヒーが得られると考えて、底穴は3つ開けてあります。

この理論の違いは大きな違いで、お湯の注し方からして違ってきます。メリタはドバドバと必要量を一気に注ぎ、それほどのテクニックを必要としません。

しかし、カリタはテクニックが求められます。なぜ3つの底穴を開けたのかを考えると、2つではお湯がドリッパー内に溜まりすぎ、湯と粉のバランスが保てないと考えたからではないでしょうか。

だとすれば、カリタでの注湯量はコーヒー粉の保水量以上のお湯を注しては×だと言えます。これは大切なことで、コーヒーの教本に「静かにお湯を注ぎなさい」と書かれていることは、この「保水量≧お湯」の関係を指摘してるのです。

この関係が逆転して「保水量≦お湯」になってしまっては、メリタと同じ浸漬法になってしまいます。

Woodneck3_1 この理論が分かると、同じ透過法のネルドリップがペーパーを使うカリタよりコクのある美味しいコーヒーが得られると言われる理由の一つが解明できます。

同じ量のコーヒー粉を使っても、ネルドリップの場合はペーパーを使う場合より保水量が大きくなるのです。何故ならば、最初の≪蒸らし湯≫を注した場合に、ネルの収縮性によりコーヒー粉が満遍なく膨らむことが出来るからです。

ペーパーでは素材そのものが収縮性がなく、更にドリッパーの型にはめ込まれたことで固定され、下部の粉が蒸らし湯を注されても十分な膨らみを得られないと考えられます。

乾燥して締まった状態のコーヒー粉は、お湯を注され蒸らされることで、含まれる美味しい香味成分が抽出し易くされるのです。従って、満遍なく蒸らすことができるネルでは、保水量に違いができ、美味しい成分を限りなく抽出するための条件が整うと考えられます。

                つづく「美味しいコーヒーの淹れ方」

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